『フェスティヴァル・ヴァリエーション』 C.T.スミス作曲の超人気曲

吹奏楽

皆さん、こんにちは。管理人のまっしーです。

今回は、C.T.スミス(Claude Thomas Smith)の名曲『フェスティヴァル・ヴァリエーション』(Festival Variations)をご紹介します。

マー坊

フェスバリは、ホルンや多くの楽器がすごく難しいことで有名だよね。

お嬢

そうね。でも、とってもカッコいいし、華やかで楽しい曲なのよね。

はい。この曲をひと言で表すなら、「超絶に難しく超絶にカッコ良く超絶に楽しい曲」だと思います。

いつかはこの曲を演奏してみたい!」という方も多いのではないでしょうか。冒険心をかき立てる曲ですよね。

2019年吹奏楽コンクールでは、上磯中学校(北海道)が自由曲に採用して中学校の部としては初めてこの曲で全国大会金賞を受賞したことで、あらためて注目を集める曲となっています。

後ほど、コンクールでの名演も含めて4つの演奏をご紹介します(中学/高校/大学/プロ)。

《解説》フェスティヴァル・ヴァリエーション

フェスティヴァル・ヴァリエーション』は、ホルン奏者でもあった作曲家C.T.スミスが1982年にアメリカ空軍バンドのために作曲した作品です。

スミスがホルンに嫌がらせをした?!

冒頭は、ホルンのファンファーレ風のパッセージで始まります。楽譜にはBravura(=上手に、器用に)と、ホルンへの厳しい指示が記されていて、まるでこの先のホルンへの試練が暗示されているかのようです。

これは、スミスの大学時代のライバルが空軍バンドの首席ホルン奏者であったことから、スミスが彼を困らせるためにわざと難曲を書いたとも言われています。

難しいのはホルンだけではない

曲は、冒頭からホルンの難しいパッセージで始まりますが、続いてすぐにトランペットやトロンボーンの細かいタンギングのパッセージ、そして木管楽器やシロフォン等の高速パッセージへと受け継がれていきます。

主題部は、とても華やかで、曲名からも分かるとおり祝祭的熱狂的に盛り上がりますが、どのパートも超絶技巧の連続です。

中間部こそゆったりめの音楽ではあるものの、フィナーレに向けて再び怒涛の流れで最高潮に盛り上がります。

これほどまでに超絶に難しく超絶に華やかで、超絶に楽しい音楽があるでしょうか。

強いて言えば、後に作曲される『華麗なる舞曲』がこの系統の難曲ですが、フェスバリのような祝祭的熱狂的な雰囲気とは異なっています。

では、実際に演奏をご覧いただきましょう。

音源のご紹介

N響ウインドセクションの演奏動画

まずは、NHK交響楽団の管楽器セクションのメンバーによる演奏です。

さすがN響メンバー!と感嘆するほどの演奏です。こう言ってはプロに対して逆に失礼かもしれませんが、もはや余裕すら感じられるほど安定感抜群の演奏だと思います。

参照元URL:https://youtu.be/VATo8PafqSU

龍谷大学の演奏動画

こちらは、龍谷大学吹奏楽部の演奏(2012年)です。

龍谷大学のフェスバリは、さすが全国レベルの大学生による演奏で、技術的にも素晴らしいし、聴いていてとてもワクワクします。

当サイトでは、よく龍谷大学の演奏を紹介させていただいて思うのですが、同校の演奏は、お手本のように丁寧で、とても好感が持てます

<演奏:龍谷大学吹奏楽部(2012年)>
参照元URL:https://youtu.be/bRNbdDkcF8w

編成とグレード(難易度)

編成とグレード(難易度)

<編成>
Picc. / Fl.1-2 / Ob. / Bsn.1-2 / Eb Cl. / Bb Cl.1-3 / A.Cl. / B.Cl. / A.Sax.1-2 / T.Sax. / B.Sax. / Trp.1-3 / Hrn.1-4 / Trb.1-4 / Euph. / Tuba / St.Bass / Piano / Harp / Cello(Option) / Perc.:6players / Timp.

Mallet Perc.(Xylo. / Chimes / Bells / Vibra.)
Perc.(S.D. / C.Cym. / B.D. / Gong / Tri. / Tamb. / S.Cym.)

<グレード(難易度)>
6(あくまでも目安です)

参考文献:ブレーン・オンラインショップHP

マー坊

グレード「6」というと、『華麗なる舞曲』や、アッペルモントの『ブリュッセル・レクイエム』などと同じくらいの難易度だね。


楽譜・スコアのご紹介

楽譜スコアはこちらからご購入いただけます。


(番外編)一晩でフェスバリを仕上げることにチャレンジ!

世の中、面白いことを企画する方々がいるものです。これは決して皮肉ではなく、本当にそのチャレンジ精神が羨ましいとさえ思えてくるので、ぜひご覧ください。

この企画は、見知らぬ人同士が集まって、夜から翌朝にかけて一晩で練習と合奏をしてフェスバリを仕上げる、というものです。さて、一体どうなるのでしょうか!?

とても興味深かったので、番外編としてご紹介することにしました。

参照元URL:https://youtu.be/nZppaP6mxis

いかがでしたか?

マー坊

やっぱりフェスバリは良いよね~

お嬢

そうね。聴いていて、私も演奏してみたくなったわ!

個人的には、近いうちにコンクールで各校がフェスバリを競うい合うように演奏する日が来るのを楽しみにしています。

なお、C.T.スミスの他の人気曲については、ぜひ以下の記事をご覧ください。

では、また次回の記事でお会いしましょう!

タイトルとURLをコピーしました