皆さん、こんにちは。管理人のまっしーです。
今回は、吹奏楽の名曲『ディスコ・キッド』(東海林修作曲)をご紹介します。
吹奏楽コンクールにおけるポップス調課題曲の先駆けともいうべき名曲で、ノリが良くてドラムセットが大活躍する大ヒット曲です。
吹奏楽経験者の方なら多くの方がご存じの超人気曲ですよね。
実は、この曲はもともと課題曲であるにもかかわらず、その後いろんな編曲譜が出版されていて、中には小さな編成で演奏できる小編成版の楽譜も出版されています。
そこで今回は、まず最初に曲について簡単にご説明しつつ、小編成版も含めた複数の楽譜や演奏動画についてもご紹介していきます。今回も必見・必聴ですよ!

『ディスコ・キッド』の魅力をたくさんご紹介していくからね

ぜひ最後までお付き合いくださいね
《解説》『ディスコ・キッド』
1977年のコンクール課題曲
『ディスコ・キッド』は、東海林修(しょうじ・おさむ)作曲の1977年吹奏楽コンクール課題曲Cで、当時、ポップス調の課題曲として大きな注目と人気を集めました。

1977年のということは、今から40年以上も前の曲なんだね

そんな昔からポップス課題曲があったのね。ちょっと驚きよね
ドラムがとてもかっこ良い
この曲は、冒頭からハイハットの刻みにピッコロの軽快なソロという斬新な組み合わせで前奏が始まります。
ドラムについては、その後にソロも交えながら曲全体をリードしていくわけですが、これほどドラムが活躍する課題曲というのは、1977年当時でも珍しかったようです。
その他の有名なポップス課題曲としては、その3年前の1974年の課題曲に『高度な技術への指標』という名曲がありますが、ドラムが活躍する曲という観点では、『ディスコ・キッド』の方に軍配が上がります。
「ディスコ!」の掛け声が楽しい
この曲はもともと課題曲なので、楽譜に「ディスコ!」などという掛け声は記載されていないのですが、1977年当時、「ディスコ!」の掛け声を入れたコンクールでの演奏が評判を呼び、それがきっかけで全国に広まったようです。
先般、管理人がTwitterのアンケートで「ディスコ!」の掛け声について質問したところ、約9割の方が「掛け声をやっている」とのことでした(あくまで管理人が調べた範囲内のお話です)。

皆さんもぜひ「ディスコ!」の掛け声をやってみてね

盛り上がって楽しいわよね
『ディスコ・キッド』のおすすめ演奏動画
それでは、『ディスコ・キッド』のおすすめの演奏動画を3つご紹介します。
①龍谷大学吹奏楽部
1つ目の演奏は、龍谷大学吹奏楽部さんの演奏です(2013年)。
当サイトで最もたくさんご登場いただいているのが龍谷大学吹奏楽部さんなのですが、さすが全国大会の常連校だけあって、とにかく上手いんです。
とっても丁寧でお手本のような、好感の持てる『ディスコ・キッド』です。
②Senzoku Special Wind World
次にご紹介するのは、洗足学園音楽大学の教授・講師の方々による吹奏楽団「Senzoku Special Wind World」による演奏です(2014年)。
さすが、洗足学園音楽大学の先生方による演奏だけあって、大人の余裕すら感じられる『ディスコ・キッド』です。
指揮者は、吹奏楽経験者の方ならよくご存じの秋山和慶氏です。
軽快なテンポで、聴いていてとても心地がいいです!
③「小編成版」の演奏
『ディスコ・キッド』の楽譜には、1977年の吹奏楽コンクール版の他に、そのアレンジ版や、アンサンブル版、オーケストラ版、合唱付き版、ギター版など、さまざまな種類の楽譜があります。
その中の1つに「小編成版」の楽譜があるので、ご紹介します。
今回ご紹介する「小編成版」は、金山徹氏によって編曲されたもので、最小18人から演奏できるようになっています。
曲の構成はほぼオリジナルどおりなのですが、有名なクラリネット・ソロの後にクラリネット・セクションによるソリが追加されています。そのクラリネット・ソリは意外にも面白くて魅力的なので、是非お聴きください。

18人で「ディスコ・キッド」が演奏できるのは嬉しいね

小編成バンドでも「ディスコ・キッド」が演奏できるのね!
編成と難易度(グレード)
ではここで、編成と難易度についてご紹介します。
編成について
まず、編成についてですが、「小編成版」の方は、オーボエ・ファゴット・Ebクラリネットなどが省略されていたり、管楽器の下パートが省略されるなどにより、最小18人という小さめの編成となっています。
難易度について
次に、難易度についてですが、この曲はもともと課題曲なので、「課題曲版」の方にはグレード表示はありません。ただし、「課題曲版」と「小編成版」の曲の構成はほぼ同じなので、難易度もともに「4」程度と考えて良いものと思います。
「課題曲版」と「小編曲版」の対比
「課題曲版」と「小編成版」の編成とグレードは以下のとおりです。
両者の違いが分かりやすいように表形式にしておきます。
課題曲版 | 小編成版 | |
グレード | – | 4 |
編成(人数) | 中編成(37人~) | 小編成(18人~) |
Flute(Picc.) | 3(兼Picc.1) | 2(兼Picc.1) |
Oboe | 1 | -(Option) |
Bassoon | 1 | -(Option) |
Eb Clarinet | 1 | – |
Bb Clarinet | 3 | 2 |
Bass Clarinet | 1 | 1 |
A.Sax | 2 | 1 |
T.Sax | 2 | 1 |
B.Sax | 1 | 1 |
Horn | 4 | 2 |
Trumpet | 4 | 2 |
Trombone | 3 | 2 |
B.Trombone | 1 | – |
Euphonium | 1 | 1 |
Tuba | 1 | 1 |
St.Bass | 1 | – |
E.Bass | 1 | -(Option) |
Timpani | 1 | – (Percに含まれる) |
Percussion | 2(Xylo/SD/Glock) | 1(Timp/Xylo/Glock) |
Drums | 1 | 1 |
楽譜のご紹介
編成と同様に、楽譜についても2種類ご紹介しておきます。
①「2017年版」の楽譜
課題曲版(「1977年版」)の楽譜が出版された以降、いくつかの改訂版の楽譜が出版されていますが、最も新しい楽譜は、2017年に発売されたディスコ・キッド40周年記念版(「2017年版」)です。
2017年版では、第一主題がより輝くようアレンジされているので、新しい版の方で演奏されてはいかがでしょうか。
なお、編成は「1977年版」と「2017年版」とでは同じです。
②「小編成版」の楽譜
ロケットミュージック社から出版されている小編成版の楽譜をご紹介します。
最小で18人から演奏できるようアレンジされています。
最後に
いかがでしたか?
こんなに楽しい曲が課題曲だったら、日々の練習も楽しそうですよね。この曲が長く愛されている理由が分かる気がします。
今後の各種演奏会での選曲や演奏の際のご参考になれば幸いです。

次回も吹奏楽の人気の名曲をご紹介するよ

皆さん、楽しみにしていてくださいね!
では、また次回の記事でお会いしましょう!